円形脱毛症のタイプを知った上での治療法

円形脱毛症、よく聞く言葉です。

この円形脱毛症は、誰でもがなる可能性があります。男性でも、女性でも、子供でも、お年寄りでも、誰でもです。

多くの円形脱毛症では、500円硬貨ほどの広さで毛が抜け落ちてしまいます。特に自覚症状がなく突然に抜けてしまうため、そして後頭部の毛が抜けることが多いため、自分で見つけるというよりは、他の人から指摘されることが多いようです。

円形脱毛症の種類

実は、円形脱毛症は、皆が同じ症状とは限りません。円形脱毛症は、5つのタイプに分類できるのです。ここでは、その5つの円形脱毛症について簡単に説明しましょう。

・単発型の円形脱毛症

この単発型が、最もポピュラーな円形脱毛症です。単発型という言葉が示すように、一時的な円形脱毛症であるため、多くの人は自然治癒によって回復します。ただ、すべての人が自然治癒するわけではなく、次項の多発型の円形脱毛症になる人もいます。

・多発型の円形脱毛症

単発型から移行した多発形の円形脱毛症では、抜け毛になる場所が1箇所から2箇所以上に増え、毛が抜ける面積が広くなるのが特徴です。単発型が一時的に起こるのに対して、多発型になると、一度治ったと思っても、円形脱毛症を再発する可能性が高くなります。

・多発融合型の円形脱毛症

多発型の円形脱毛症からさらに進行した多発融合型では、2箇所などのように特定した場所ではなく、髪の毛全体が薄くなってしまいます。

・全頭脱毛型の円形脱毛症

複数箇所の脱毛が繋がり、頭髪がすべてなくなってしまいます。これが、全頭脱毛型の円形脱毛症です。この症状になると、治療期間が何年もかかることが少なくありません。

・汎発性脱毛型の円形脱毛症

汎発性脱毛型の円形脱毛症は、頭髪に限りません。脇毛や陰毛などの隠れた場所の毛に限らず、眉毛(まゆ毛)や睫毛(まつ毛)などの目立つ箇所の体毛も抜けてしまうのが特徴です。

これらの円形脱毛症が起こる原因は、さまざまです。

  • 毛周期障害
  • 感染アレルギー
  • 自律神経障害
  • 自己免疫疾患
  • ストレス

このような原因が、円形脱毛症に影響していると考えられています。

円形脱毛症の治療

円形脱毛症の治療には、外用薬と内服薬を使うのが基本です。

単発型であっても、円形脱毛症の回復を早めたい場合には、副腎皮膚ステロイドの外用薬を使う場合があります。円形脱毛症によって、痒みがある場合には、フロジン液などの外用薬を使う場合もあります。

また、円形脱毛症用の内服薬では、グリチルリチン、セファランチンなどが挙げられます。痒みがある場合には、抗ヒスタミン剤の内服薬を処方される場合もあります。

このような薬による治療ばかりではなく、理学療法を用いる場合もあります。

  • 雪状炭酸圧抵療法
  • 局所免疫療法(SADBE療法)
  • 液体窒素療法
  • LED光線力学療法

症状によって、これら以外の理学療法を行なう場合もあります。

円形脱毛症は、突然になるので、精神的なショックも少なくありません。

自然に治癒する場合もありますが、早期の回復や他のタイプの円形脱毛症に進まないためにも、適切な処置を早い段階で行なうことが望まれます。

また、回復するまでの間、かつら(ウィッグ)を使いたい場合があるでしょう。円形脱毛症用のかつらやウィッグを販売している会社もあります。

治療と目立たない対策の両立も必要かもしれません。

一日も早く、円形脱毛症が治りますように!